表面抵抗計 TR1800 の測定値がばらつく原因と対策

表面抵抗計 TR1800 の測定値がばらつく、測るたびに値が変わる場合、本体の故障であることはまれです。主な原因は表面の汚れ、5 lb 電極の置き方のずれ、読み取りが早すぎる、10 V/100 V の選択ミス、9 V 電池の消耗、リード線の緩みです。PRIMEAG では、清掃して固定手順で再測定し、それでもずれる場合に校正に出すことをおすすめしています。

同じ作業台の天板なのに、電極を 3 回置くと 3 つの値が桁違いにばらつく。品質管理部門は測定器を疑いますが、ばらつきの大半は測り方と測定対象から生じています。

要点
  • 点検の順番:表面 → 電極 → 待ち時間 → 測定電圧 → 電池・リード線 → 湿度。
  • 読み取りのタイミング:値が安定するまで待ち、変動中の値は記録しない。
  • 測定電圧:まず 10 V、値が高ければ 100 V に上げる。
  • 測定記録:画面に表示される %RH と °C も記録する。
TR1800 と 5 lb 電極 2 個による ESD 作業台天板の点間抵抗測定:10 V で 7.65×10⁶ Ω、59 % RH、32.5 °C
点間抵抗:10 V で 7.65×10⁶ Ω、59 % RH
ハンディ測定器でシート材の表面抵抗を簡易チェック
ハンディ測定器でシート材の表面抵抗を簡易チェック
TR1800 による床の抵抗値の受入検査
TR1800 による床の抵抗値の受入検査
アース線のないアルミフレーム経由での ESD 面の対地抵抗測定:5.86×10⁹ Ω、不合格
アース線なしのアルミフレーム経由:5.86×10⁹ Ω
アース線取付後の ESD 作業台天板の対地抵抗再測定:100 V で 1.30×10⁸ Ω、56 % RH、合格
アース線あり:100 V で 1.30×10⁸ Ω

値がばらつくとき:7 つのポイントを順に点検

1. 表面が汚れている・濡れている

手の脂、はんだくず、洗浄液の残りは接触を不均一にします。拭いた直後に測ると、溶液の蒸発に合わせて値がドリフトします。

2. 5 lb 電極が汚れている・平らに置かれていない

底面に粘着剤やほこりが付いていたり傷があったりすると、置くたびに接触面積が変わります。底面を IPA で拭き、まっすぐ置き、手で押さえないでください。

3. 読み取りが早すぎる

初期の充電電流で値が変動し続けます。ANSI/ESD の測定方法に従い、約 15 秒後に値を記録し、毎回同じ時間待ちます。

4. 10 V/100 V の選択ミス

TR1800 は 10–100 V で測定します。まず 10 V で測り、1×10⁶ Ω 以上なら 100 V に切り替えて測り直します。2 つの電圧で値が異なるのは正常です。

5. 電池の消耗、リード線、ジャック

本体は 9 V 電池を使用します。電池が弱いと値がいつまでも止まりません。測定中にリード線を軽く揺らし、手の動きに合わせて値が跳ねるなら、リード線かジャックの接触不良です。

6. 室内湿度の変化

静電気拡散性材料は一般に湿度が高いほど導電しやすくなるため、朝と午後で値がずれることがあります。TR1800 は抵抗値とともに温度・湿度を表示するので、3 つとも記録してください。

7. 絶縁物、またはアース経路の断線

絶縁物を測ると、値はレンジ上限の 10¹² Ω 付近に張り付きます。アルミフレームのアルマイト表面はほとんど導電しないため、専用のアース線が必要です。上の写真では 5.86×10⁹ Ω でしたが、アース線を付けると 1.30×10⁸ Ω になりました。

再現性のある値を得るための手順

  • 電極を置く位置を固定してマーキングする。
  • 測定方法、測定電圧、待ち時間を毎回同じにする。
  • 各点で 3 回、電極を持ち上げて置き直して測定し、中央値を記録する。
  • 測定値が数桁ずれる場合は、項目 1 に戻る。

校正に出すタイミング

清掃、電池交換、リード線交換をしても、本来安定している基準サンプルで値がばらつくなら、本体を疑います。本体は校正付き(12 か月有効の校正証明書)で購入でき、PRIMEAG が校正の手配を代行します。

適切な測定器の選び方

デジタル表面抵抗計 TR1800 は 2.7e06 のような実測値を表示し、レンジは 10³–10¹² Ω で記録に適しています。±3 % の精度が必要ならアナログ式 TR1801、合否の簡易チェックならLED 表示式 TR1380があります。その他の機種:リストストラップテスター・抵抗計。

測定器は正常なのに天板が不合格なら、材料を見直します。2 層構造の静電気対策ゴムマットは表層 10⁶–10⁹ Ω です。6 か月後に 10⁹ Ω を超えた ESD マットの事例もご覧ください。

まず何をすればよいか

固定した 3 か所を 1 週間毎日測定し、そのうえで静電気対策資材の受入抵抗測定の記事に沿って測定計画を立ててください。自社の測定器を独立した測定と照合したい場合は、PRIMEAG がビンズオン、ドンナイ、ホーチミン市の工場で実施する無料の比較測定(月〜土)をお申し込みいただけます。TR1800 と 5 lb 電極を使用し、購入先を問わず使用中のすべての資材が対象で、注文は不要です。測定位置ごとの値と写真を記載した PDF を 3–5 営業日後にお届けします。参考用であり、監査資料の代わりにはなりません。

よくある質問

  • 10 V と 100 V で測定値が違うのはなぜですか? — 多くの静電気拡散性材料の抵抗値は測定電圧に依存します。測定器の故障ではありません。同じ電圧の測定同士でのみ比較してください。
  • TR1800 は何秒待ってから値を記録すればよいですか? — 約 15 秒、値が安定してからです。毎回同じ待ち時間にしてください。
  • 抵抗計の校正周期はどのくらいですか? — 校正証明書の有効期間は通常 12 か月です。落下させた場合や、基準サンプルの測定値が明らかにずれた場合は、早めに校正に出してください。
PRIMEAG Co., Ltd. – Room 10, Mezzanine, Dai Thanh Binh Building, 911-913-915-917 Nguyen Trai, Cho Lon Ward, Ho Chi Minh City, Vietnam
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執筆:PRIMEAG 技術チーム

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更新日:2026年10月24日